フェアトレードとは?
私たちの日常を支える輸入品の多くを作っている開発途上国の生産者の人たちと、安定かつ持続可能な取引をすることで、生産者の環境を守り彼らの生活をサポートする「貿易のしくみ」です。
コーヒーや紅茶、バナナやチョコレート。
日常を彩るたくさんのものが世界の国々から私たちの手に届けられていますが、衣食住に関係する多くのものが、開発途上国といわれる経済的に厳しい環境の国々で作られています。消費者であれば誰しも「安全でいいものをできるだけ安く」と望むのは当然かもしれません。しかし「安さ」を追求し続ける結果、モノづくりに携わる人たちの生活や環境に無理を押し付けることに繋がっていることがあります。品質に見合った「対価」を保証するということは、本来であれば当然守られるべきこと。しかし、必ずしもそうではない現実があります。
自然を守り環境に負荷をかけず品質のよいものを生産していくためには、当然そこに暮らし生産をする人たちが適正な対価を受け取り、経済的に安定していくことが不可欠です。これから先もずっと、美味しくて品質のいいものを楽しみたいと願う私たち消費者が、地球環境や生産する人たちの人権や労働環境に配慮して作られた商品を選んでいくことが、持続可能な社会を築いていくことに繋がっていくのです。
フェアトレードのしくみ
下記画像をクリックすると、拡大図(PDF)が見られます。
フェアトレード・ラベルとは?
1960年代以降、欧米では市民団体や教会組織、それからフェアトレード専門ショップや自然食品店などで徐々にフェアトレード製品が広まっていきましたが、より多くの消費者にも購入してもらいフェアトレード運動を広めていくためには、スーパーマーケットなど身近な店でも購入できるように販路を広げていくことが必要でした。そこで考え出されたのがフェアトレード・ラベル運動です。フェアトレードの明確な基準を設定し、それを守った製品にラベルを貼付することで消費者にわかりやすく伝えるラベル運動は、1988年にオランダで始まりました。その後、欧米各国にも同様の運動が広まり、1993年、日本にもラベル運動が導入されました。ベル・ジャパン(FLJ)も、1993年に日本でラベル運動をはじめてから今年で18年目になります。
国際フェアトレード認証ラベル
国際フェアトレードラベル機構FLO
(Fairtrade Labelling Organizations International)が定める
国際フェアトレード基準に遵守した製品にのみ貼付が許可されています。
国際フェアトレード基準とは?
主に次のような基準が設定されています。
生産者に関する基準
- 社会 -
産者は組合を作り、透明性のある民主的な活動を行う。安全な労働環境、人権の尊重、人種差別・児童労働・強制労働の禁止などILO条約(国際労働条約)を守る。
- 社会・経済 -
商品代金とは別に支払われるプレミアム(奨励金)を民主的に運用し、組織と地域全体の社会・環境にとって持続可能な発展に取り組む。また付加価値の向上や品質管理への取組みなどを通して生活向上を目指す。
- 環境 -
農薬・薬品の使用規制、廃棄物の適正管理、リサイクルの促進、土壌・水源の保護、生態系の保護、遺伝子組み換え品の禁止などの環境に関する基準を守る。
取引に関する基準
- 認証 -
フェアトレード産品の売買に関わる組織はすべて監査を受け認証を取っていること
- トレーサビリティの確保 -
フェアトレード産品は通常品と混ぜることなく区別して管理すること
- 契約
生産者と取引業者は、フェアトレード基準に則り双方が合意して透明性のある契約を結ぶこと
- 持続的な取引の促進 -
生産者が安定した生活を営み、品質向上や環境に配慮した生産に取り組めるように
- 前払いの保証 -
生産者が債務のわなに陥ることがないよう、必要があれば代金の前払いを保証すること
- 価格の保証 -
不安定な市場価格に対して、フェアトレードでは持続可能な生産と生活に必要な価格を保証すること
詳しくは国際フェアトレード基準の原文を参照(英文)
http://www.fairtrade.net/standards.html
インド
インドの米生産者組合では、プレミアムによって地域の女性たちのためにコンピューターセンターを開設。以前は村にコンピュータを学べる場所がなく、今では16歳〜18歳までの女の子たちが毎日楽しみに通っています。
マダガスカル
マダガスカルのバニラ生産者組合では、サイクロンで損壊した橋をプレミアムで再建。村人たちの重要な交通路として役立っています。
チュニジア
“国際マーケットは変動が激しく影響を受けやすいですが、フェアトレードでは最低価格が保証されるのでとても助かります。フェアトレードから得たプレミアムを使って、作物を害虫や雨から守る防護網を購入することができ、より品質のいいものを生産できるようになりました。”
デーツ生産者組合代表 アブデラ・メスバさん
コスタリカ
“私は今30歳ですが、フェアトレードで得た収入を使って22歳からビジネスや英語を勉強し始め、コーヒー生産を続けながら学校に通いました。今では生産者組合で営業も担当しています。私たちの組合では、フェアトレードの売上で得たプレミアムによって、組合メンバーに社会と環境に配慮した持続可能な農業研修を行っています。その結果、水の消費量を80%削減、木材燃料の使用を20%削減することに成功しました。また枯れた植物の木や葉を材料に有機堆肥を作ったり、コーヒーの品質向上にも継続的に取り組んでいます。”
コーヒー生産者組合 フェリックス・モンゲさん
ペルー
“フェアトレードは、生産者へ収入向上をもたらすことのできる単なる手段だという見方もあるでしょう。しかしそれ以上に大切なことは、フェアトレードが、市場の在り方や消費者のマインドを変え、生産者と消費者とのより公正な関係性を築き、お互いに対する敬意や人権の尊重、品質を追求するモノづくり、地球環境へのリスペクト、そして民主的な社会を作っていくムーブメントの一翼を担っていることなのです。”
ラテンアメリカ生産者ネットワークCLAC代表 ラウル・デル・アギラさん
まずは、フェアトレードを通して、世界の生産者と私たちとのつながりを「知る」というところから始めてみませんか?





